テレビに出ていた社長に「こんな○○なヤツいない」と笑われたけど本のコラムを書かせてもらうことになった話
ウチにある本を整理していたら懐かしいのが出てきた。
『伝説の就活ゴールド』
俺が初めてコラムを書かせていただいた思い出の本。
書かせてもらうことになったその経緯がちょっと役に立ちそうなので、順を追って思い出して書いてみる。
①出会い(テレビだけど)
独立して1年も経ってない頃。俺33歳。
今でこそ「経営コンサル」や「クリエイティブディレクター」などと名乗っているが、
起業当初は「就活生の支援」と「企業の採用アドバイザー」としてやっていた。
そもそも起業の動機が、「人が活き活きと働ける社会を作れば経済的にも心も幸せになれるだろう」との想いからだった。
ある日ウチでテレビを観ていたら、就活支援ビジネスをされている社長が出ていた。
社名もずばり、「株式会社就職課」。
テレビでお話しされていたのはその社長、内田雅章さんだった。
②メールしてみた
「俺もそう思うんです!」と勝手に熱く共感した俺は、居ても立ってもいられず、ネットで調べてソッコーでメールした。
「僕も同じ想いで独立しました。是非直接お話しお聞かせください!」みたいな文章に、自分のホームページのURLを載せてメールをした。
お昼にテレビで観てメールして、16時くらいに秘書らしき方から電話がきた。
社長が会いにおいでと言っていると。
で、翌日11時に訪問させてもらうことになった。
トントン拍子に面会の約束にたどり着いた。
③お会いする準備
で、その電話を切ってから俺はモーレツに行動した。
なんせ勢いでメールしたんで、たいしてその会社のことも社長のことも俺は知らなかった。
まず先方のホームページを隅から隅まで見まくった。
そしたら社長が本をたくさん出されてることを知ったので本屋にぶっ飛んだ。
4軒まわって3冊手に入れて、ウチに戻って全部読んだ。
そしたら社長がミネラルウォーターが好きで、色んなのを買って飲んでいるとあった。
その時すでに深夜だったけど、ミネラルウォーターを買いにまた走った。
見たことも無い珍しいミネラルウォーターを手土産にしたら面白いと思って。
コンビニには珍しいのが無かったから、車で色んな店を回ったのを覚えてる。
深夜だったんで閉まっている店も多くて、結構遠くまで行った。
で、いくつか手に入れて、次の日も朝2軒ほど探しに行った。
それをウチを出るギリギリまで冷蔵庫で冷やしといた。
④面会
銀座のオフィスに着いて、応接室に案内された。
そして内田社長が登場した。(笑顔が輝いてる!)が第一印象。
どこの誰かもわからない俺を、満面の笑みで迎えてくださった。
で、会ってすぐ、用意したミネラルウォーターを渡した。
社長も知らない銘柄もあったらしく、「なんだよこの水あやしいな笑」と笑われた。
「水持ってくるヤツなんて初めてだよ。普通持って来る!?笑」と。
そして、昨日テレビで観てからの行動を聞かれたので全部お話しした。
「テレビ観てすぐ連絡してくるヤツなんていないよ。いそうで全然いないんだ。」
「それで本読んで水買ってきて、、こんな行動しちゃうヤツいないでしょ!?笑」と。
⑤コラムを書かせてもらうことに
その後、今やっている活動をお話しさせてもらった。
すると社長は、「ねえコラム書いてよ」と言い、俺の返事も待たずにどこかに電話。
どうやら出版社の編集担当のようだった。
「まだ間に合うでしょ?一つ入れてよ」みたいな話をされていた。
どうやら既に出来がっていた原稿に、無理矢理コラムを突っ込んでくれるようお願いしてくれていた。
「明日の午前中までに書いてメールで送って。1000字くらいで。」と。
本にコラムなんて初めてだったのでちょっと緊張したけどメチャクチャ嬉しかった。
お礼を言って、早々に帰ろうとすると、「何もう帰ろうとしてるの?」と。
「いや、もう帰ってコラムを書きたいんです。」と伝えると、
「君ホント頭おかしいよね笑!最高じゃん」と。
⑥執筆
ウチに帰ってコラムを書き始めた。
1000字って結構短くて、まとめるのが大変だったけど、結局3つコラムを書いた。
ホントは1つで良かったんだけど、違う内容のものを3つ書いて、どれを載せるかは先方に選んでもらおうと思ったからだ。
メールを送る時間ギリギリまで何度も読み直して書き直した。
文章力も無かったし、試しに人に読んでもらう時間なんかも無かったんで。
で、送ると返事が来て、本のテイストに一番合ったものを1つ選んでくれた。
内容もそのままで、タイトルだけ少し変えさせてくれとのことだった。
こうして俺のコラムが本に掲載されることとなった。
で、できあがったのがさっきの『伝説の就活ゴールド』。
これが、俺が初めて本のコラムを書かせてもらうまでのドタバタ劇。
その後も内田社長にはちょいちょいお仕事をいただいた。
独立したばかりでたいした仕事もなかったから本当に有難かったし、
やったこともない新しい仕事にチャレンジさせてくださって、今でもとても感謝している。
調べたら株式会社就職課はもう無くなっちゃってるようだけど、内田社長はコンサルタントとしてご活躍だった。
行動って大事。
チャンスを生み出すから。
でも口で言うのは簡単なんだけど、やっぱ動けないことは多い。
俺もある。
だからそういう場合はいつも、この時のことを思い出して動かなかった自分を叱る。