あなたは救世主か悪魔か?真逆の目的と方法を持つ2種類のアドバイスを使い分けろ!
前回の記事。
これ実は5年ほど前に俺が書き上げたマネジメントバイブルの一部。
久々に読んでみたら使えそうだったので載せてみた。
(気になる方は自己紹介に記載のホームページからどうぞ)
で、この記事の感想を色々もらったのだが、その中で、
「言い方が冷たいんだかあったかいんだかわからない笑」ってのがあった。
なるほど、いいとこ突いてる。ありがとう。
これを受けてちょっと思い出したことがあるので書いてみる。
人へのアドバイスについて。
俺の中でアドバイスには2通りあって、それぞれ真逆の目的と方法がある。
感ずるところがあればあなたにも上手く使ってほしい。
一つは「現状を把握してもらう」。
これは俺の視点から、思ったことをまんま伝える。良いも悪いもゴッチャに、思ったままを無感情で話す。オブラートに包むなんてことはしない。
好かれようとも嫌われようとも思っていないし、特段勇気や自信を出してもらおうとも思っていない。
ただただ現状を把握してもらうこと、それだけを目的としている。
人は思考するのも行動するのも、まずは正しい現状把握が必要になる。だが特に自分のこととなるとなかなか冷静・正確な目で見ることができなくなる。なので俺がそこを代行してあげているイメージ。
既に俺と接したことがある人は、ストレートにモノを言うやつだってことはわかってくれてもいるので、たいして気も使わずにいつもズケズケと話している。
でも時には「そんなに言わなくても、、」と凹む人もいれば、怒っちゃう人もいる。逆に「勇気を貰えた」と喜んでくれる人もいる。
でもどう感じるかは相手の自由だし、俺も相手の感じ方にイチイチ興味は無い。真っ直ぐ現状を伝えること。それだけを考えている。
相手がドMなのかわからないが、特に経営サイドの人は俺のこういった意見を重宝してくれる場合が多く、よく意見を求められる。
頭はそんなに使わないが、「見逃し、伝え逃し」が無いようにということだけはかなり気を付けている。
もう一つは「行動のコントロール」。
話した後にどう動いてほしいかが俺の中で決まっている。そこへ誘導するためにどう表現したらいいかを考えてから話す。
こっちはちょっと頭を使う。先の行動から逆算する必要があるし、何よりちょっとイヤらしい。なぜなら、さっきのとは逆に、意図的に勇気や自信を出させるからだ。
よく駅のトイレなんかに、「いつもキレイに使っていただき有難うございます。」なんて張ってあるよね。
あれって、「使い方がキレイじゃないから、キレイに使って欲しい」ための張り紙。見たら自分も「汚さないようにしなきゃ」って思っちゃう。
正に行動のコントロールだ。
ポイントは、できるだけ相手に「今は出来ていない」とは思わせないこと。できているからそれを維持向上させていこうと思ってもらえるようにしたい。
以上、こんな2つのアドバイスを使い分けている。
面白いのは、聞いている方は俺がどっちで喋っているのかはわからないこと。
何故なら俺の口から出てくる言葉は、どちらであっても全く同じだから。
どういうことかと言うと、
例えば “笑顔が素晴らしい人” に対して、
前者で言うと、まんまをストレートに伝えるので、
「君、笑顔いいね。人を幸せにする力がある。不思議だな」となる。
逆に、“もっと笑顔になってほしい人” に対して、
後者で言うと、行動して欲しい方への誘導なので、
「君、笑顔いいね。人を幸せにする力がある。不思議だな」となる。
どちらも抑揚無く淡々と伝えるから口調すら同じ。
言葉は力が強い。
状況は一切変わってなくとも、ほんの一つの言葉だけでエネルギーが沸き起こったり、逆に気持ちを減退させたりもできる。
ただ、どちらも「人のため」だ。
だからしっかり相手を見て使うように気をつけている。